第79番 東照寺
詳細
●本尊/十一面観世音菩薩 ●開山/宥昌上人 ●創建/寛永年間
●所在地/徳島県徳島市福島2丁目3-7 ●電話 (088)652-9561
紹介
【略縁起】
市街にある。脇侍・地蔵菩薩半伽像が国の文化財に指定されている。
これまで県立博物館に出展されてあったが、このほど防火設備などが完成したので安住の地に遷座された。
像容について述べよう。半伽像というのは、岩座の上に腰をかけて左の足を踏み下げ、右足を組んだ姿をさす。菩薩坐ともいう。 東照寺の像は時代感覚がよくでていた。鎌倉期の特長である玉眼がそうであるが、穏やかな面相、豊満な体躯などにも表れている。坐高が八六糎。全体に黒色を帯びていたが、口元にかすかな紅がみられたことから極彩色であったと思われる。 表通りから入った境内はさほど広くない。奥津城を構え、一隅に小川錦司の墓がある。庚午事件の首謀者という。明治維新に諸藩の多くが有能な志士を失った。徳島も例外ではない。忌わしい事件で120余名が処刑されたという。