第78番 東宗院
詳細
●本尊/如意輪観世音菩薩 ●開山/細川持隆 ●創建/室町時代
●所在地/徳島県徳島市寺町90 ●電話(088)652-1004
紹介
【略緑起】
徳島市の南西を塞ぐ眉山。万葉集に「眉の如雲居に見ゆる阿波の山 かけて漕ぐ船泊知らずも」と詠まれている。現在、眉山公園となり、山裾からロープウェイが運行されていた。道を挟んだ来場の近くに銘泉が湧き、市民のうちで飲料水に用いられてきた。井戸を金泉閣という。
この前に東宗院がある。辺りは多くの寺院が互を連ねた寺町で、蜂須賀公の代に町割りがなった。東宗院が移転してきたのもこの頃である。元は藍住の地にあり、勝瑞城主、細川持隆の祈願所であった。 乱世に阿波一国を支配した持隆は武勇に秀れ、野心を抱いて都への活路を狙っていた。時に、足利義冬の阿波潜居を助け、この功による殿上人を夢みたが、義冬その詮議に加わらず、勘気のあまり殺そうとした。これが災いし、逆に嵌められて天 二十二年(1553)六月九日に自刃した。説に前年八月十九日とあるが、ここは備要を優先させた。諒名を麟岳徳雲院と称す。