第62番 持性院
詳細
●本尊/十一面観音菩薩 ●創建/文永11年(中興)
●所在地/徳島県三好市山城町上名1514 ●電話(0883)84-1934
紹介
【略縁起】
池田から道を岐けた景勝の大歩危・小歩危は、特性院の庭か ら眺めると更に爽快である。とはいえ、山を這う道は険しく、 九十九祈して登る。本霊場にあって最大の難所といってよい。
何故か。弘法大師は行者に向けて、信仰は"依心依処"によって起こると説いた。これに倣って遍土の機微をこの峯に問うたのである。
史から略縁起を記すが、想像を絶する信仰がある。開基は不詳。御宇多天皇の御宇(1274)諸堂の設備ととのい、殊に三重塔は建築の壮大さを以って有名なりしが、弘治二年(1556)十一月三日火災のため焼失す。 その後、天正十三年(1586)に諸堂を再建し、今日に至る。本尊は弘法大師の御作と伝え、霊山として世人信仰の聖地なり。 以上が概要である。昔日は讃岐萩原寺の末寺であったという。奇遇だ。かつて萩原寺文書を見たことがある。それにしても屹立したこの嶺に三重塔があったのには驚かされた。いつの日か再建されることを期待しよう。