第56番 石見寺
詳細
●本尊/薬師如来 ●開山/弘法大師 ●創建/大同年間
●所在地/高知県中村市安並4288 ●電話(0880)35-3033
紹介
【略縁起】
清流の四万十川は、"母なる川"と慕われ、"暴れ川"と嫌われてきた。大江満雄の詩に「ふるさとの雨の降る日は美し、四万十川の水にごる日はかなし」と詠んだ。
鄙都の繁栄は中仕に依る,応仁ノ乱を避けて奈良へ逃れた関白、一条兼良の子・教房が都落ちし、京都に凝して町づくりしたのが起りという。小京都の所以である。
石見寺は郊外を流れる後川の対岸にあり、丘陵一帯は桜の名所になっている。当寺は浄瑠璃山東光院と号し、弘法大師の開山と伝えられる。薬師如来を本尊とする古刹である。南路志によれば、永徳年中(1381)堂寺造立と記され、往古は四国八ノ十八ケ所霊場の随一であったと伝えられる。なお一条氏の時代には、この寺を比叡山延暦寺にみたてた鎮守寺であった。
境内は本堂、観音堂の他に、四国霊場が勧請されていた。四方の風光も秀れ、市街を一望できる。