第52番
永照寺
(バラ大師)
詳細
●本尊/釈迦如来 ●開山/培道樹観大和尚 ●創建/延暦年中(791)
●所在地/愛媛県東西予市野村町阿下5-974 ●電話(0894)72-1253
紹介
野村町の奥の院にあたる、霊光山水照寺の本 堂の裏には不思議な「とげなしバラ」が現在 も奇瑞現象のまま今も茂っています。 このバラは、弘法大師がお釈迦さまの正法 を説き、四国の各地をまわり、野村地方を巡 錫になっている途次、この地で日もとっぷり暮れたので、何処かで民宿を望み、あちらこちらで「一夜の宿」を請い頼まれたが、古びて破れた衣をまとつた大師を温かく迎え泊 める里人は一人もなく、ついに野バラの蔓の上に安座して、静かに経文を唱えながら一夜 を明かされました。トゲの痛みで、一夜の野宿があたかも十日間の苦行のような心境であったと伝承されています。
この地方を古くから、野村十夜野の地名になっております。
弘法大師の野宿の跡には「この地の里人達もバラのトゲで苦しむであろう」とこの土地の人々の為に、「トゲを封じ込めました。他 の地に移すとトゲが出て、災難にあいますぞくれぐれも注意しなさい。」とお大師さまの言葉と伝承されているバラが、有り難い「トゲなしバラ」として茂っております。 高知の学生がそれは迷信と、バラの移植の 実験をし、トゲが出始めると、交通事故をおこし、家でも親戚でも不幸災難が続き、その 為に繊悔参りに来ました。 バラの一枝を盗み帰り、急に原因不明の腹 痛になつて入院したとか、トゲが出始めて急 に親友と不仲になったとか、いまだに不思議 なことが有ります。「不倫盗戒」の戒律を破った「お詫びの手紙」や繊悔参りの方が数々 有るのも、今でも不思議なことです。